神戸

物語の舞台であり、兵庫県内唯一の政令指定都市である神戸市は、9つの区からなる。作中の描かれ方も交えながら、各区の居住環境や特徴などについて紹介する。区ごとにかなり違いがあるのだが、まずはそのことが数値でよくわかる2つのサイトを紹介する。

神戸市内の、区ごとのマンションの価格相場がわかりやすいグラフである。区によって、価格相場にかなり差があることがわかる。
at home「兵庫県 神戸市の価格相場から中古マンションを探す」

また、こちらも興味深い記事である。
All About「【統計で斬る】持家率でみる神戸市9区の違い」

東灘区

東灘区といえば、やはり関西の住みたい街ランキング常連の「岡本」が有名である。2016年は4位と、前年の5位からランクアップしている。
参考:SUUMO「関西 住みたい街ランキング2016」

実際に住んでいる者からしてみても、住みやすい、良い街であると思う。特に駅の近くや大通り沿いには、おしゃれなショップが並んでいるし、美味しい食べ物屋さんも多い。一歩路地を入ると、かわいい雑貨屋さんや小さいけれどこだわりのカフェなんかがあって、掘り出し物を見つけたような気持ちになる。
難点としては、ちょっと学生が多いところだろうか。ただ、甲南大生は近隣の町から通学する人が多く、下宿生は少ないようで、夜中までうるさいとかいったことはあまりない。それに、おしゃれなお店が多いのはおしゃれな学生が多いおかげかな、と思う。

人気エリアだけに、 東灘区の中古マンションは供給が少なく、高額帯で成約スピードが早いと聞く。私自身、岡本駅徒歩圏のマンションに住んでいるが、購入する際にはそのことを痛感した。なんせ気に入った物件が高い。そしてすぐに売れてしまう。今住んでいるマンションは岡本駅まで少し歩くが徒歩圏で、見つかって本当にラッキーだったなと思う。

hozu
作品の中では、岡本に暮らす帆津(ほづ)さん(下の名前は作中に登場していない)の案内で、桂とタカ美は岡本界隈のお店なんかをひと回りしている。
ただ、私が作中ですごく東灘区らしいな、と思うエピソードは、意外かもしれないが、学校の近くで猪に遭遇する話である。この話で猪が出現したのは中央区だが、他のメンバーが騒ぐ中、岡本に住む帆津さんが一番冷静に対応していた。

灘区

灘区に住むなら、阪急「六甲」、JR「六甲道」周辺をオススメしたい。阪急もJRも、東西に走る路線であるが、エリアによってはかなり南北に離れている。しかし六甲エリアでは徒歩圏のため、どちらも使えてかなり便利なエリア。しかも阪神の「新在家」駅も徒歩でアクセス可能。難点は、坂が多いので南北の移動は自転車がほぼ不可能なところ。電動自転車は購入必須。もう一つ、難点としては、やはり学生街であるので騒がしいということが挙げられる。人の入れ替わりが激しいので、治安も少々心配である。だからこそ活気があるとも言えるし、安価な店も多いのだが。それに、大通りを離れると、夜中までうるさいということはあまりなさそうだ。

山手の上品さも漂わせつつ、学生街の暮らしやすさ、商店街には下町の親しみやすさもある街。上記の東灘区と比較して、マンションの価格は手頃なよう。
参考:All About「ガイドのおすすめエリアレポート(兵庫県)Vol.1 山と海に囲まれた街『六甲』」

また、作中では日和が六甲アイランド(通称六アイ)に住んでいるが、こちらもまた、居住地として人気のエリアである。ただ、六甲アイランドに行くにはJR住吉駅か阪神魚崎駅から六甲ライナーに乗り換えなければならないので少々不便な印象。六アイ内に様々な施設があるので、この中からあまり出ずに暮らすなら便利かも。ちなみにJR住吉駅には快速は止まるものの新快速は止まらない。阪神魚崎駅はすべての電車が停車する。
参考:KAUMO「住む、働く、遊ぶ、全てが整った街『六甲アイランド』を知ろう♪」

埋め立ててできた人工島で、震災の時には液状化が深刻であったので、住むならば、そのことを忘れてはならないと思う。私自身は正直、埋立地の高層マンションに住むのはちょっと怖いな、なんて思っている。

作中では、王子動物園も登場する。桂が美術科の授業で、スケッチに行く様子が描かれている。王子動物園は、神戸市内や近郊の幼稚園・小学校の定番遠足スポットである。入ってすぐにあるフラミンゴ池が特徴なのだが、そのため夏に行くと、入口からいきなり臭いという難点がある。ただフラミンゴピンクが鮮やかな池は見応えがあるし、王子動物園に来たということを実感する。あとは日本で唯一、ジャイアントパンダとコアラの両方を見ることができる動物園だそう。そもそもコアラは日本国内で8ヶ所、パンダに至っては3ヶ所の動物園にしかいないそうだ。そんな貴重なパンダ「タンタン」、中国に返還されることが決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で返還時期が未定になり、「タンタン」自身の病気のため今は王子動物園で療養している。
参考:petty「日本でも会える!コアラがいる動物園8つ。」
参考:知的な日々の過ごし方「パンダのいる動物園!日本ではココ!」

中央区

中央区は三宮、神戸ハーバーランド、ポートアイランドなどがあり、商業施設が多く、文字通り神戸の中心地である。居住地というイメージはあまりないかもしれない。しかし、東灘区の項でも紹介した住みたい街ランキングでは、3位に神戸三宮がランクインしているし、神戸も14位に入っている。ちなみに、この場合の「神戸」はJR神戸駅周辺ということであろう。市外の人には「神戸」と言うと「三宮」と思われてしまうことが多いが、駅にして2〜3駅(路線による)、徒歩にして30分ほど離れている。
参考:SUUMO「関西 住みたい街ランキング2016」

夜遅くても大通りなら人通りもあり、空いている店も多いので、住みやすいのではないだろうか。街中であれば、一人暮らしやDINKSの人の方が、住むのには向いている気がする。先日、神戸駅近辺を歩く機会があったが、建設中のマンションを2件ほど見かけた。10階建以上はありそうな、結構立派なマンションだったが、いずれも工事の案内を見るとワンルームと書いてあって、ファミリー向けではなさそうだった。

都市部の喧騒を一歩離れると、昔ながらの下町が広がっているのも、中央区の特徴である。駅で言うなら阪急・阪神「春日野道」駅や神戸高速「花隈」駅など。どちらも三宮から一駅で、頑張ったら歩ける立地。同じく三宮から一駅でも、「元町」や「貿易センター」は三宮と続いている感じがあるが、「春日野道」と「花隈」は下町感がすごい。特に春日野道は商店街に活気があっておもしろい街である。
参考:All About「民話と副都心の街〜阪急阪神『春日野道』駅」

作中でも、神戸の中心地だけあって、中央区はよく登場する。桂の通う大学、日和のアトリエ兼店舗「FREEDOM」、東京からやってきた友人を案内する異人館なども中央区である。
なかでも、日和の店がある「モトコー」こと元町高架通商店街はやはり外せない。モトコーは、JR「元町」駅と「神戸」駅の間を繋ぐ高架の下にある商店街。同様に「元町」駅から「三ノ宮」駅の間には三宮高架商店街、通称「ピアザKOBE」がある。ピアザKOBEのほうは、センター街から近いこともあって、流行りの服を扱っている店やネイルサロンなど、若者向けという印象。神戸だけあって、店舗数の割には靴屋さんが多いのも特徴。対してモトコーは照明が暗く、通路が狭くて天井が低いからか空気が少し淀んでいて、オシャレ神戸のイメージとはほど遠い、アングラというか闇市のような雰囲気。実際、戦後の闇市が起源の商店街らしい。ほとんどシャッター街みたいな部分もあるし、夜はもちろん、昼間でも一人で歩くのは結構怖い。輸入雑貨、中古電化製品、中古レコード、カセットテープなどなど、どこに需要があるのかわからないような商品を扱っているお店も結構ある。それでもなんとも言えない魅力があって、時折訪れたくなる。ノスタルジーを刺激されるのだろうか。元町駅すぐの1番街、2番街、神戸駅に近い7番街は、比較的人通りもあり、営業している店舗も多く、賑わっているが、5番街、6番街あたりはかなり寂れている印象。

兵庫区

兵庫区は、作中ほとんど登場しないが、9巻の表紙が兵庫区の平野商店街である。商店街自体も活気があるし、サイト運営も頑張っていて好感が持てる。
紹介:「平野商店街振興組合」のサイト

サイトのゆるキャラ「きよもん」のモデルはもちろん、平清盛。清盛が築いた福原京も兵庫区である。ただ、現在の福原は神戸随一の風俗街である。明治の開国後、福原遊郭が設置され、Wikipediaによると、江戸の吉原、京の島原と共に「三ハラ」なんて呼ばれていたのだとか。柳筋界隈は、そういう目的の人以外、男性も女性も、一人で歩くのが危険な地域である。
参考:Wikipedia「福原(神戸市)」

また、兵庫区は戦前から昭和30年代半ばまで神戸の中心的市街地であった、新開地がある。かつてはオフィス街であり、映画館や飲食店なども多く、栄えた繁華街であったようだ。とっくに取り壊されたが、神戸タワーなんてものもあったらしい(ポートタワーとは別物)。
しかし神戸大空襲の被害が甚大で、戦後は進駐軍の接収も長く、復興が遅れたことにより、衰退したのだとか。危ない地域、行くのが憚られる場所、というイメージは、未だにある。
震災の被害も大きかった。震災の画像として、窓が全部割れ、バーチカルブラインドがはみ出た三菱銀行の姿が紹介されることが多いので、見たことあると言う方もいらっしゃるだろう。しかし、震災からの復興によって街は新しくなり、少しは訪れやすい街になった。ボートピア前などは昼間からお酒を飲んでいる人がいたりして、やはり少し敬遠してしまうが。新開地土曜マルシェをはじめ、映画祭や音楽祭など、イベントの多い街で、好きな人はハマるディープスポットである。
紹介:「新開地土曜マルシェ」のサイト

ディープスポットといえば、神戸高速鉄道の高速神戸駅と新開地駅を繋ぐ地下街、「メトロこうべ」もかなりディープ。日本全国地下街多しといえども、地下に卓球場があるのはここぐらいではないだろうか。古書店も軒を連ねていて、古いにおいがする。近隣の学校の学生が書いた壁画に彩られ、何ともいえない気持ちになる。しかし、ハーバーランドに繋がる地下街、「デュオこうべ」とも連絡していて便利である。

住むとなると治安の面で不安はあるが、便利なのは間違いない。特に新開地周辺であれば、阪急・阪神・山陽・神鉄が乗り入れている「新開地」駅があるし、市営地下鉄を利用するなら神鉄「湊川」駅まで電車で行くか、徒歩でも地下鉄「湊川公園」駅の利用は可能だ。JRは少々利用しづらいが、「神戸」駅までなら歩いてもそう遠くない。何より、バス便が充実している。
参考:SUUMO「神戸市兵庫区の新築分譲マンションの購入情報 検索結果一覧」

最近では「イオンモール神戸南」をよく利用している。地下鉄「中央市場前」駅直結なので便利だし、駐車場も大抵空いているので車でも利用しやすい。また、地下鉄「御崎公園」駅を利用して御崎公園球技場(ノエビアスタジアム神戸)にも2回ほど訪れたことがある。1回目は女子サッカーの試合、2回目は2019年ラグビーW杯の南アフリカ対カナダ戦を観戦するため。特にラグビーは初めて生で観戦したが、すごい迫力だった。南アフリカの圧勝であったのだが、劣勢のカナダが1トライを決めたときの会場全体が盛り上がる一体感は気持ち良かった。地下鉄海岸線は採算が取れていないと言われてしまうことが多いが、なくてはならない路線なのである。

長田区

長田区は桂が住む街である。「高速長田」駅からバスに乗るが、徒歩でも15〜20分程度の、住宅地の中にあるマンションで、おそらく周辺は昔ながらの家が立ち並んでいるようなエリアであろう。歩いて行ける範囲に銭湯やお豆腐屋さんがあり、たまたま出会って会話をした見ず知らずの老婦人が水菜をくれるような街。作中で描かれている長田は、そんな人情味溢れる下町である。
長田は震災の被害が甚大で、昔ながらの姿を残していた商店街はことごとく火災にて焼けてしまった。復興再開発事業により、商店街とマンションが一体となった複合施設に生まれ変わったが、空き店舗が目立つのが残念。漫画家、横山光輝氏が長田に縁深い(ただし、出身は須磨区)ことから、新長田駅前につくられた「鉄人28号」の原寸大モニュメントは、長田のシンボルとして親しまれている。また、同氏の代表作『三国志』をモチーフにした施設、KOBE三国志ガーデンもあったが、閉館してしまった(展示のほとんどは、現在は複合施設内の「KOBE鉄人三国志ギャラリー」に無料展示されている)。
紹介:「KOBE鉄人PROJECT」のサイト

また、長田は兵庫県内最大級のコリアタウンでもある。マイノリティの項でも紹介した崔月姫も長田区に住み、父親はケミカルシューズの製造を営んでいる。長田はケミカルシューズ、つまり合成皮革やビニル、ナイロンなどの靴の生産が盛んな街である。「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」に対抗して、「神戸の履き倒れ」なんて言われたりもするが、これに関しては、私は正直、とってつけた感があるなと思ってしまう。そもそもケミカルシューズは安価なのがいいところであって、それで倒れてしまっては何のこっちゃ、である。でも以前、NHKの番組「世界ふれあい街歩き」の神戸スペシャルで、ケミカルシューズではない、革靴の製造をする工房が紹介されていた。ケミカルシューズに限らず、靴の街・長田として、頑張っていこうとしている人々の姿が印象的だった。
紹介:NHK「世界ふれあい街歩き『神戸スペシャル』」

須磨区

須磨区は作中、須磨海浜水族園や須磨海岸が描かれている。
須磨海岸は3度ほど登場する。1回目は夏、英文科の仲間たちと海水浴に行った場所として。2回目は初秋、洋子のモデルの仕事を見学した場所として。3回目は冬、スケッチをするために出かける先として。作品の中で須磨は、登場人物が少し自分の内面の話をするような場所である。2回目は和歌子と、3回目はたまたま出会った英文科の先輩、友田文理(ともだ・あやり)と。季節外れの海は少し寂しくて、静かに話をするのに向いているのかもしれない。作者にとっても思い入れのある場所なのだろうか。
須磨海浜水族園は、その3回目に友田さんと共に訪れる。こちらも前述の王子動物園同様、市内や近郊の定番遠足スポットである。また、デートスポットとしてもなかなか良いと思う。以前、夏場に、夜の水族園をブラックライトを持ちながら回る、というイベントをやっていた。海の生き物たちの、昼の顔とは違う姿を見られる、興味深いイベントであった。また、水族園内の人気施設「さかなライブ劇場」では、客が餌になる体験ができる装置があるらしい。テッポウウオの餌のハエになりきり、水をイメージしたボールで撃ち落とされる体験なのだとか。
参考:神戸新聞NEXT「『さかなライブ劇場』に体験型新装置 須磨水族園」

・・・迷走しているような気がして仕方ない。ただこの装置、あの人気番組『月曜から夜ふかし』でも紹介されていた。実際に体験してみたスタッフの方は、ボールを腹に受けてうずくまっていた。それでも実際の威力の1/10というから、テッポウウオの凄さがわかる装置であるには違いない。けが人が出ないことを祈るばかりである。

この辺りは電車に乗っていても海のすぐそばを通るので、子どものころから海にはあまり馴染みのなかった私にとっては、日常を離れたような気持ちになる。海の近くに住みたい人には、とても良い場所だと思う。ただ、夏場にはかなりの人出があるので、そのあたりは覚悟が必要かもしれない。そういえば作中、和歌子が、地元のモンは須磨海岸なんかで遊ばない、と言っていた。砂浜に足の踏み場もないぐらい混むし、水もキレイではないよう。ただ、地元の人だから知っている海水浴の穴場なんかはありそうだ。
参考:えきまっぷ「須磨駅」

垂水区

垂水区は作中ほとんど触れられていない。垂水区で有名なものと言えば、明石海峡大橋であろう。言わずと知れた、世界最長の吊り橋である。名前から、明石にあると勘違いされがちだが、「明石海峡」の橋なのであって、「明石」の橋ではない。本州と四国とを陸続きにする、3つのルートのうちのひとつ。ちなみにあと2つは、瀬戸大橋と、瀬戸内しまなみ海道である。県を擬人化した漫画「うちのトコでは」で、阪神・淡路大震災の影響なども含めて、本四架橋のことが詳しく描かれている。
紹介:飛鳥新社「うちのトコでは 特設サイト」
紹介:amazon『うちのトコでは(もぐら 著)』

垂水区の山手はバスエリアだが、本数が多いので、慣れてしまえばそんなにストレスは感じないのではないだろうか。「垂水」駅からだけでなく、「舞子」駅、地下鉄「学園都市」駅、「名谷」駅など発着のバスがあり、かなり充実している。
垂水区では、かなり海から離れたところに住んでいても、潮風の影響があると聞いたことがある。海からほとんど平地がなく山の斜面になるので、海から防ぐものがなく、潮風をモロに受けるのだ。こう言った事情は、周辺の地形や住宅地の形などによって、かなり変わってくるが、小高いところにある建物や、学校のような大きな建築物だと、窓が開けられないとか。ただ、実際に垂水区の私立女子校に通っていた友人から聞いたことで、ネット上に根拠となるようなソースは見つからなかった。
駅近エリア、バスエリア、海沿いのエリア、山手エリア、などエリアによって、住環境や住宅の相場、交通の便、周辺施設などの状況はやはり大きく異なる。
参考:All About「JR『垂水』駅〜うららかな海沿いの街」

北区

北区は美術科の後輩、嶺と甲賀の住む街である。作中、嶺の名言(迷言?)「北区は神戸じゃないんです!“兵庫県北区”なんです!そして西区は明石なんです!全ては幻なんです!」というものがあって、妙に印象深い。ちなみに2人が住むのは神戸電鉄「山の街」駅。「北区どっこも山やっちゅうねん!」というセリフもあった。
あとは、桂が家族で有馬に行く話もある。もしかすると、有馬は神戸というイメージではないかもしれない。有馬には私も、子どもの頃から何度も訪れているし、ここ数年は夏に親戚で集まるのが習慣になりつつある。しかし、六甲山ハイキングの際に立ち寄ったのが、私にとっては殊更印象的だ。朝、阪急「六甲」駅からスタートして、六甲山を歩き回り、帰りは反対側の有馬に下山して、ゆっくりお湯をいただいたあと、帰宅した。高級な宿もいくつもあるし、さまざまなお店が立ち並ぶ観光地で、おいしいものもあるが、日帰りどころかひとっ風呂浴びて帰るだけなんて、近くに住んでいるからこその贅沢もいいもんだな、と思う。
農産物では二郎(にろう)のイチゴが有名。農家指名で買いにくるようなファンもいるのだとか。イチゴ狩りも盛んである。
紹介:じゃらんnet「二郎いちご狩」

あとは「やまがき」さんのお肉もおすすめ。
紹介:「肉惣菜の匠 やまがき」のサイト

北区は面積が広いので、車がないと生活できないような地域も多い。しかし、神戸電鉄「鈴蘭台」駅周辺などは、電車の本数も多く、三宮まで電車で20分程度で出られるし、区役所も近くにあるので、比較的便利なのではないだろうか。難点としては、かかる時間の割に、電車代が高い点が挙げられる。全国的にも運賃が高いことにかけては有名な神戸電鉄なので、仕方ない。山を越える馬力が必要で、整備などに費用がかさむらしい。他の地域と比較して便利とはいえ、北区はやっぱり山ということか。
北区の魅力的なスポットなどについて紹介しているサイトがあった。2015年までしか更新されていないので、情報の新鮮さには欠けるかもしれないが、内容が充実しているので、北区を知りたい方はぜひ。
紹介:「神戸北ぶらり歩き」

西区

西区は桂が就職する「伊川谷カンパニー」がある街。最寄り駅は市営地下鉄の終点「西神中央」駅で、そこからバス。神戸は意外とバスエリアが多い。
西神中央や西神南などは閑静な住宅街だが、街開きは80〜90年代だったため、ニュータウンとしては成熟しきっている。当時の子どもたちが親離れし街を出て行き、今では少子高齢化が進みつつある。ほぼ一斉に同じぐらいの年代の人々が入居するニュータウンの宿命であると言えようか。
西区内には市営地下鉄の「学園都市」駅、「伊川谷」駅、「西神南」駅、「西神中央」駅と、神戸電鉄の「木津」駅、「木幡」駅、「栄」駅、「押部谷」駅がある。市営地下鉄沿線は閑静な住宅地のイメージ、神戸電鉄沿線は山あいの田舎というイメージだ。実際、神戸電鉄に乗っていたら携帯の電波がなくなるなんてことはザラである。JRの駅はないが、地域によってはJR「明石」駅を利用し、駅までは車、というような人も多い。
参考:東栄住宅「神戸市西区の新築分譲一戸建てで暮らそう!保育園や幼稚園などの地域情報まとめ」